火熾しの基本【火口~薪編】
火熾し
サバイバルスキルの基本である火熾し
発火の方法は、マッチやライターなどを使用するものから、凸レンズなどを利用して集光し熱を発生させる方法、乾電池などから放電させる方法や、摩擦により熱を発生させ発火させる方法などいくつも方法はありますが、その火を大きな炎に育てていく過程で、段階的に炎を移していく1番最初の行程であり最も重要な『火口』をまず考察していきます!
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火熾しの基本【焚き火の型】 - East End Wilder
火口
火口に求められるのは、燃えやすさと燃焼時間です
いくら燃えやすくても、燃焼時間が極端に短ければ焚き付けに火を移すことはできません
燃えやすさ:☆☆☆
燃焼時間 :☆☆☆
決して樹木から剥がしたりせず、倒木などから採取しましょう
【樹皮(左:ダケカンバ 右:シラカンバ)】
燃えやすさ:☆☆☆☆
燃焼時間 :☆☆☆
シラカンバ(白樺)もダケカンバ(岳樺)も樹木全体に油分を多く含むので、大きな炎があがり、焚き付けに引火しやすいのですが、火が持続しないので、丸めたり削ったり少し工夫が必要です
倒木などから採取しましょう
【綿毛】
燃えやすさ:☆☆☆☆☆
燃焼時間 :☆☆☆☆
ススキなどの綿毛でもなんでもオッケーです
最高の火口となりますが、密集して置いてしまうと表面のみが燃えてしまうので、綿毛を広げて置いて着火するのがオススメ
【針葉樹の葉】
燃えやすさ:☆☆☆☆☆
燃焼時間 :☆☆
一つ一つの火が小さいので、ある程度の量が必要になります
【動物の毛】
燃えやすさ:☆☆
燃焼時間 :☆
クサっ!!
燃やすと臭いだけ!
【麻紐】
燃えやすさ:☆☆☆
燃焼時間 :☆☆☆
ブッシュクラフトでは定番の装備なだけに、平時は麻紐を火口とすることが多くなるでしょう
【パラコード】
燃えやすさ:☆☆
燃焼時間 :☆☆☆
火口としての用途よりも重要な役目があるパラシュートコードなので平時には使わないと思います
ポケットの中の糸屑や靴の中敷きに付いているゴミなどは、意外に火口として優秀!!
タバコの吸い殻も優秀ですが、人の来ないような山奥では入手は困難
チャークロスの作り方
『チャークロスってなに?』という方もいるかもしれませんが、簡単に言うと炭化したコットンです
非常に優秀な着火剤(火口)で、全てが雪に埋もれてしまう冬の北海道の野営では、野外で乾いた薪や火口を見つけ出すことは至難の業なので、このチャークロスが必需品と言っても過言でないくらい、とても重宝します
①缶に穴を空ける
100均で買ったフタ付きの缶にナイフをブッ刺します
②コットン生地を切り出す
古いTシャツなどを使用してもオッケー☆
今回は雑巾を使います
③缶に畳んで入れる
炭化がムラにならないよう、キレイに入れる
④缶を火にかける
今回は【ユニフレーム ネイチャーストーブ】を使用してみました
なんと素晴らしい道具でしょう!
買ってからずっと使ったことがなかったのですが、やっと日の目を浴びました
⑤穴から出る煙を確認
白い煙が出ているのがわかりますか?
⑥煙が出なくなったら回収
火に当てる面を少し変えたりします
⑦穴を小枝で塞ぐ
炭を作る原理と一緒ですね
⑧冷えたら取り出す
真っ黒になった元雑巾ができました
これを『チャークロス』といいます
⑨小さく切り分ける
使用する大きさに切り分けてジップ付きのビニール袋に入れて携行すると便利ですよ
焚き付け
小枝など
火口に火が着いたら酸欠状態にならないように空気の通り道を作りながら、火を移していきましょう
【マツボックリ】も非常に優秀な焚き付けになります
カサが開いたものほど、乾燥が進んでいます
薪
生木ではなく、乾燥しているものを使用するのが基本
当たり前のことですが、火を熾す前に火口・焚き付け・薪を用意しておく必要があります
細~中くらいの太さの薪は、手で折ることができる太さを選ぶと良いですよ
太い薪は、持ち合わせている刃物の刃渡りの半分以下の直径である方が良い(ラチェット以外の場合)ですよ
バトニングしづらくなるので…