火熾しの基本【発火方法】
発火方法
以前に『火口(ほぐち)』について記事をアップしましたが、今回は基本中の基本である『発火方法』についてで~す☆
火熾しの基本【火口~薪編】 - East End Wilder
火熾しの基本【焚き火の型】 - East End Wilder
アウトドアに重要なアクセントを加えてくれる焚き火
その焚き火をするには、まず初めに火熾しをしなくてはなりませんね
「ライターとかマッチがあるから別にいいよ」「それよりメタルマッチの使い方を教えて」と言われるかもしれません
たしかにライターもメタルマッチも立派な発火方法ですが、せっかくの非日常を味わうアウトドアだからこそ普段することのない発火法にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
燃焼メカニズム
『熱』と『火』の関係性など、意外に『燃焼』についてご存じない方も多いかと思います
簡単に言うと、発火現象は、可燃物そのものが燃えているわけではなく、可燃物から発生する可燃ガスが燃えています
例えば、ロウソクですが、本体から少し上に離れたところで火が揺らめいていますよね?
ロウソク本体から直接火が出ているわけではありません
これは、ロウソクが『熱』によって『可燃ガス』を発生させ、『酸素』と急激に結びつき光や熱を伴いながら酸化しているためです
化学的にこれを『燃焼』といって、その現象もしくはその一部が『火』です
なので、『熱』『可燃ガス』『酸素』の3者が揃わないと燃焼しません(代謝エネルギーなどを除く)
ちなみに、よく防火・防炎のグッズや商品がありますが、これは火が発生した場合にこの3者のどれか一つを欠如させるように作られている商品です
防炎・防火グッズは【燃えない】のではなく、【燃え広がらない】と理解する必要があります
10年ぶりの同窓会というキッカケが【熱】、あなたが【可燃物】、よこしまな考えが【可燃ガス】、高校時代の元彼女が【酸素】
3者が結びつき、高揚感と背徳感【光と火】を発生させ、セッ〇ス【燃焼】という現象を生みます
しかし、そもそもよこしまな考えがなければセッ〇スには至らないわけで…
えーと、全然意味がわからなくなりました…
話を戻します
発火法には色々な方法がありますが、アウトドアでの一般的な発火法は『摩擦法』『打撃法』でしょうか
摩擦法
男ならインドアでもアウトドアでもこすってナンボ!!得意な方も多いはず
黒くなるまでこすっCHAO☆
あ、下ネタじゃないッスよ
…いや、下ネタっすね(笑)
いや、でもまじで黒くなるまでこすらないと火は熾きませんから!
『摩擦』による『熱』を利用して火を熾す方法をいくつか紹介します
往復摩擦
火溝式、ノコギリ式、糸ノコ式などがあります
前後もしくは上下のストロークで摩擦熱を発生させる方法
回転摩擦
回転摩擦はストロークが長く、摩擦の効率も良い方法です
キリモミ式、ヒモギリ式、弓ギリ式、マイギリ式などがあります
画像はキリモミ式
両手で木を挟みこみ回転させ、台木との摩擦により熱を発生させる方法
いや~、一人だと撮影するために片手が塞がるからなかなか伝わらないですねぇ!
なんかいい方法ないかなぁ?
打撃法
火打ち石などが代表的ですが、中世のフリントロック式銃や、厳密にはライターもこれにあたります
その他の発火法
光学的方法
凸レンズ・凹レンズを使い、光を集めて火を熾す方法です
虫メガネで集光して発火することは一般的に知られていますが、落ちている瓶や缶の底、ペットボトルや水を入れたビニール袋などでも集光可能です
ただ最近のペットボトルは集光しないように作られているものが多いので、あまり期待できません
電気的方法
落ちている電池をタバコの箱に付いている銀紙などで漏電させる方法などがあります
人里から近い【藪山(やぶやま)】のような場所や都市部の河川敷などでは比較的手に入りやすいアイテムです
圧縮法
ディーゼルエンジンの発火装置の原理ですが、アウトドアで使用する場合はほとんどありません
化学的方法
化学反応を使った発火方法で、マッチはこの分類にあたります
ワンパク的発火方法
火熾しをするために道具を持ち歩くことすらめんどうなワンパクは、その場にあるもので火溝式火熾しをすることが多いです
よく『弓ギリ式の火熾しで十数秒で火が熾せる』とか自慢している人がいますが、じゃあその装置を造るのに何分かかってんの?造るのもめんどくさくね?って感じです
ハッキリ言って、火を熾す時間を競っている程度の人よりも、火を熾す時間を楽しむことができる人の方が火熾しマスターだとワンパクは思いますよ
なるべく長い乾いた木と、手になじむ太さの木を一本ずつ用意します
木の上に股がって固定するため、長い方が都合が良いです
長い木は、画像のように平らに削っておきましょう
乾いた木がない場合は、画像のように少しフェザーを作っておくと便利です
手に持つ木はこすり合わせる部分を少し細くしておきます
あとは前後に擦るだけ
すぐ煙が出てきますが、まだまだ!!
本番はこれからです!
パワーで押し切ります
火種部分に火口を置くとすぐに火が移り、さらにフェザー部分にも火が移りますので、そのまま焚き火にぶち込みましょう☆
その場に応じて効率の良い発火法を選択できるようになるには、熟練が必要です
どのような発火法でも上手にできるように、ワンパクも日々精進しています