East End Wilder

自然を遊びつくそうぜ!!のブログ【ガチサバイバル】

ヒグマ【狩猟】

エゾヒグマ(アイヌ語:キムンカムイ)

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ヒグマは漢字で『羆』『緋熊』

ヒグマはホッキョクグマと並びクマ科最大の動物で、北海道のみに住むヒグマはその亜科でエゾヒグマ(蝦夷羆)といいます

北海道が世界のヒグマの生息南限ですので、ヒグマの中では一番小さな種類になります(ベルクマンの法則)が、ダントツで日本最大の陸棲哺乳類です

成獣の大きさはオスとメスとではオスの方が大きくて体長はオスが約1.9~2.3m、メスが約1.6~1.8m

体重はオス約120~250kg、メスが約150 ~160kg

1980年に羽幌町で射殺された体重450kgの「北海太郎」、1982年に古多糠の牧場で子牛3頭を襲った500kgの雄(6歳)、近年では2007年11月にえりも町のさけ・ます孵化場の箱罠にかかった520kgのオスが最大です

日本史上最悪の獣害である【三毛別羆事件を引き起こした「袈裟懸け」は340kgといわれています

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オニクワガタ【昆虫採集】 - East End Wilder

ワンパクは何度もヒグマに遭遇していますが、一度だけ黒松内町にて450kgを優に超えているであろう個体に出逢ったときは衝撃でした

全身黄金の毛に被われ、そのたたずまいは威厳・崇高さを兼ね備え、アイヌ民族が『キムンカムイ』として畏敬の念を抱く対象であることが容易に理解できました

間違いなくその姿は『神』でした

 

アイヌ民族とヒグマ

アイヌの世界観によれば、狩りの獲物となる動物は、カムイ(神)が人間の世界に訪れているときの『仮の姿』だとされています

人間界を訪れたカムイの化身は、善良なアイヌによって捕えられ、祀ってもらうことでその霊は神の国へ帰ることができるのだといいます

クマの御霊を送る儀式「イオマンテ

i「それを」、oman「行く」、te「~させる」というアイヌ語イオマンテは、クマを「送り届ける」の意味を持ち、「クマ送り」・「クマの霊送り」とも呼ばれていて、かつてアイヌ民族の人々は、狩りでヒグマを仕留めた時、または育てた仔グマを殺してその魂を故郷である神の国に送り届ける時に、「クマ送り」を行なっていました

一定の儀礼を行うことで、神々との良好な関係を保ち、再来を願います

イオマンテの対象となる動物はヒグマだけではなく、シマフクロウ(コタンコロカムイ=集落の神)、エゾオオカミ(ホロケウカムイ・ウォーセカムイ=狩の神)、シャチ(レプンカムイ=沖の神)なども丁重に送られました

明治政府による農耕牧の奨励政策が出される以前、アイヌの人々は、狩猟を主として生活してきました

狩猟を行なう一方、野生の植物に対する高度な知識も持っていて、春先に芽吹くフキノトウから、秋に生るクリやトチの実なども補助的な食料として利用してきましたが、食生活の基盤はあくまでも狩猟

猟の結果は一族の存続を大きく左右し、ゆえにアイヌの人々は狩猟の前後には猟の成功を祈り、常に獲物への感謝の気持ちをおろそかにすることはありませんでした

 

狩猟対象

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エゾヒグマは狩猟鳥獣とされていますが、仕留めるためにはかなり高度な技術と経験が必要となります

装備としてはライフル銃が必須です

散弾銃やサボット弾ではまず仕留めることは出来ないでしょう

しかしライフル銃は、銃所持から10年経たなくては所持できません

ヒグマに限ったことではありませんが、狩猟する場合は半矢は決して許されません

ハンターには必ず仕留める義務があります

半矢』とは「急所に当たらずに手負いの状態にすること」で、手負いとなった動物はただ傷付けられただけならまだしも、暴れ狂い反撃してきたり、他を襲ったりする可能性があります

それがヒグマであったならなおさら、強力なライフル銃で確実に急所を貫く必要があるというわけです

市街地に現れたヒグマが銃殺されたニュースなどを見て『殺さなくても…』『麻酔銃を撃って森に返してやればいいのに…』と思う人も多いでしょう

しかし麻酔銃の射程距離は約30m

麻酔薬の量が適量であっても、麻酔が利くまで約10分かかります

ヒグマの走行速度は時速約40㎞なので、数秒後には麻酔銃を撃ったハンターの首が飛び、周辺にいる人間も一瞬で血の海になります

『銃殺』という最悪のシナリオは、人間にとってはやむを得ない決断なんです

 

ソーセージ(コードネーム97B-5)
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あなたは知っていますか?

知床に行ったことがある方は、もしかしたら『この貼り紙見たことある』という人もいるのでは?

知床の道の駅などに貼られているこの貼り紙を紹介します
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「コードネーム97B-5、またの名はソーセージ。初めて出会ったのは1997年秋、彼女は母親からはなれ独立したばかりだった。翌年の夏、彼女はたくさんの車が行きかう国立公園入口近くに姿を現すようになった。その後すぐ、とんでもない知らせが飛び込んできた。観光客が彼女にソーセージを投げ与えていたというのだ。それからの彼女は同じクマとは思えないほどすっかり変わってしまった。人や車は警戒する対象から、食べ物を連想させる対象に変わり、彼女はしつこく道路沿いに姿を見せるようになった。そのたびに見物の車列ができ、彼女はますます人に慣れていった。

 我々はこれがとても危険な兆候だと感じていた。かつて北米の国立公園では、餌付けられたクマが悲惨な人身事故を起こしてきた歴史があることを知っていたからだ。我々は彼女を必死に追い払い続け、厳しくお仕置きした。人に近づくなと学習させようとしたのだ。しかし、彼女はのんびりと出歩き続けた。

 翌春、ついに彼女は市街地にまで入り込むようになった。呑気に歩き回るばかりだが、人にばったり出会ったら何が起こるかわからない。そしてある朝、彼女は小学校のそばでシカの死体を食べはじめた。もはや決断のときだった。子供たちの通学が始まる前にすべてを終わらせなければならない。私は近づきながら弾丸を装填した。スコープの中の彼女は、一瞬、あっ、というような表情を見せた。そして、叩きつける激しい発射音。ライフル弾の恐ろしい力。彼女はもうほとんど動くことができなかった。瞳の輝きはみるみるうちに失われていった。

 彼女は知床の森に生まれ、またその土に戻って行くはずだった。それは、たった1本のソーセージで狂いはじめた。何気ない気持ちの餌やりだったかもしれない。けれどもそれが多くの人を危険に陥れ、失われなくてもよかった命を奪うことになることを、よく考えてほしい。」

 

いかがでしょうか?

 

狩猟者の言葉で『肉を突く』という言葉があり、それはヒグマが肉の味を知ってしまうことを指し、再び人里近くで肉の味(人間を含む)を求める可能性が高い非常に危険な状態を意味します

当然ヒグマは屍肉を喰らうスカベンジャーとしての生態があるので、『肉を突く』ことは当たり前なのですが、この『ソーセージ』の場合はそれが人里近くだったということが、射殺という最悪のシナリオを早送りさせてしまいました

あってはならないことです…

 

自然保護

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『かわいそう…』『自然を守ろう!』『動物愛護』なんてよく言われていますけど、考えのない偽善者の自然保護って本当に怖いんですよ!

そもそも『自然保護』って言葉自体、人間の驕り(おごり)なのではないでしょうか?

『自然』って人間に守ってもらわなきゃ自分を保てない『か弱い』存在?

『守る』ってことは『自然』よりも『人間』という存在が上だということ?

ハッキリ言いましょう!

あなたの助けを必要とするほど、『自然』は落ちぶれていませんし、『世の理(ことわり)』を変えることができるほどの力はあなたにはありません!

てか、人間にそんな力はありません!

オオカミなどの絶滅した動物を、環境保全のために再び自然に解き放とうと声をあげるアホンダラの専門家もいます

人間の驕りもついに極限まで来ましたか…

そういう輩には、

くだらねぇ!くせぇ口を開くな!!鼻ったれ!!

と言えずにポケットの中で小さく中指立てるだけのワンパク…

 

過去に戻すことはできないことを理解し、今を受け入れ、あるべき姿がそこにあればそれでいいとワンパクは思います

弱肉強食という大きな『理(ことわり)』から逃れた存在である人間は、それに手を出すことは許されないはず

しかし、同じ地球の子供として他の兄弟たちに迷惑をかけない方法は考えるべきと、脳みそが小さいワンパクはいつもそう思う


エゾシカ【狩猟】 - East End Wilder

余談ですが…f:id:wanpaku-yaseiji:20191208002112j:image

ワンパクの家のキッチンに卑猥な言葉を発見!!

な、なんてハレンチなっ!!

けしからん!!

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あ、そういうことね…