オオワシ【野鳥】
オオワシ(アイヌ語:カパッチリカムイ)
タカ目タカ科オジロワシ属
翼開張220~250cmで日本最大級のワシ
尾羽は長い楔形で、尾羽の枚数は14枚(オジロワシは12枚)
戦国武将が兜飾りや矢に好んでオオワシの尾羽を用いたりしたそうです
オオワシは冬期に越冬のため、この時期にかなりの数が道東にやって来ますが、特に根室市に来る個体が多く、【氷下待網漁】などの漁業や陸揚げの際に生じるおこぼれに集まって食べる風景は冬の風物詩になっています
ここ【春国岱(しゅんくにたい)】で氷下待網漁を見ることができますよ
冬の知床ねむろの魅力/(2)風蓮湖で「氷下待網漁」を見学 | 北海道Style
また、狩猟された動物の死骸を食べたことによる鉛中毒により数が激減した(現在は北海道は鉛弾禁止)ため、現在は【オジロワシ】と並んで国の天然記念物となっています
木に留まっていると、かなりデカイので怖いです
人が枝に座ってるのかと思うくらいですよ
近くで見ると、物理的に勝てる気がしません
うわっ!
天然記念物のわりにたくさんいるじゃんか!
オオワシの鉤爪はヒグマほどの長さがあって、足の握力は100Kgほど
ウサギなどの小さな動物は握られただけで即死しますが、魚食中心なのでそういった光景は稀です
てか、こんなにでかくて、こんなにたくさんいたら…
こんなんなって、連れてかれちゃうんじゃね?!
こえーよ!
トビとの見分け方
トビ(トンビ)はタカ目タカ科で、たぶん一番身近な猛禽ではないでしょうか
タカの仲間としてはかなり大型になります
実際、オオワシやオジロワシが道東に来る頃になると、数百羽の猛禽が飛び交うため、なにがなんだかわかりません
写真が下手すぎて、余計になにがなんだかわかりませんね(笑)
そこで!簡単な見分け方があります
あーい↑注目ぅ!
トビは尾羽が三角形になっているのですぐに見分けがつきます
ちなみにオオワシはこんな感じ
楔形をしています
オジロワシとの見分け方
オオワシとオジロワシの見分け方ですが、ちょっと難しいですよ~
飛び交っている猛禽の全てが成鳥なら分かり易いのですが、幼鳥・若鳥が混ざっているので難易度が高めです
まず、幼鳥・成鳥に関わらずクチバシで見分けることができ、オオワシはクチバシが太く鮮やかな黄色です
一方、オジロワシはクチバシが小さく淡い黄色をしています
『飛んでるワシのクチバシなんて見えねぇよ!』って言われちゃいますね
確かに分かりにくいですね
それでは体の色で見分けてみましょう!
オオワシは黒と白のグラデーションがハッキリしていますが、オジロワシは茶色っぽい体の色をしています
『飛んでたら色なんて遠くてわかんねぇよ!オオワシだって尾羽が白いし!』
おっしゃるとおりです
しかもオオワシの幼鳥も茶色なのでオジロワシとの見分けがつきずらいんです
最後の手段です
翼と体の比率で見分けます
オオワシは体がとても大きくて、翼を広げると250㎝くらいですが、オジロワシはオオワシよりも体は小さいのですが、翼を広げるとオオワシよりも大きく世界最大のワシとなります
ぱっと見、翼がデカければオジロワシです!
いや、わかんねぇわかんねぇ!!(笑)
オジロワシ(アイヌ語:オンネウ)の憂鬱
タカ目タカ科オジロワシ属
しかし、アイヌ民族からは『カムイ(神)』の称号を与えられていません
それどころか、
同じ天然記念物である【タンチョウ】にまで、こんなふうにバカにされる始末
タンチョウはアイヌ語でサロルンカムイ
相手が『カムイ』だからっていくらなんでも、こんなディスりはヒドい!!
しかし、アイヌはこのオジロワシに対し、『老大な』の意味を持つオンネウの名前を与えました
アイヌ民族は自然や動物に対する畏敬の念を忘れることはありません
タンチョウ(アイヌ語:サロルンカムイ)の秘密
タンチョウの頭頂部の赤い部分はタンチョウのシンボル的存在
丹頂という漢字の由来だって、丹(赤い)頂(頭頂部)という意味
天然記念物とはいえ、道東にはこんな風に普通にどこにでもいます
これはまだ若鳥ですね
頭のてっぺんがまだ赤くないです
さて、みなさんはタンチョウの頭が赤い理由をご存じですか?
赤い羽が生えていると思っている方が多いのでは?
それではタンチョウの秘密をご覧ください
ここからは【閲覧注意】です
タンチョウ鶴の頭の「赤い部分」実は羽毛ではなく肉瘤でした…ネット「キモい」 | ANIMALive
皮膚が裸出して、細かい肉瘤となって血の色が見えています