East End Wilder

自然を遊びつくそうぜ!!のブログ【ガチサバイバル】

世界遺産知床ルサ縦断 中編【野営】

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最近仕事が忙しく、帰りが遅いボクがたまに早く家に帰ると、1歳の娘はうれしかったのか走って駆け寄り『おみやげぇ❤』と言って玄関でこれを渡してきた…

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首が…

長ぇ…

天才っ!!

すげぇセンスだぜ☆

カレーパンマンが最小の手入れで最高の変化を遂げたNE!

どうも、娘のためなら素手でヒグマを倒せる気がするサバイバル愛好家のワンパクですぅ

今回も引き続き100記事記念世界遺産知床シリーズ第三弾です(いま勝手に作りました)

それじゃあ、早速いってみよー☆

 

ルサとは

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「ワンパクが『ルサ』とか『ルサ縦断』言ってるのは一体なんなんだよ?」って思っている方も多いかもしれませんね

ルサはアイヌ語「ル・エ・シャニ」

『道が・そこから・浜へ出ていく所』の意味

知床半島の主峰【羅臼岳】と半島先端部にある【知床岳】の間、海に流れ至る2つの河川を中心とした低地帯です

標高1000mを超える知床で、ルサは標高240m程度の低い鞍部になっています

ルサは「風の通り道」で、アイヌの人々はこの川を伝って「道」として半島を行き来していたらしいんスよね~
のちにルエシャニはルシャと名を変えて、斜里(ウトロ)側は「ルシャ」羅臼側は「ルサ」と呼ばれるようになったそうです

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ルサ川伝いに山に向かい、少し山を越えてルシャ川に出て下るといった形で縦断しようと思います

ここには林道などはありませんし、f:id:wanpaku-yaseiji:20200906232954j:image

当然ヒグマの高密度集中地帯

『熊出没注意』とかいうレベルではありません

行程は直線距離的には10㎞ほどですが、かなりハードなフィールドワークが想定されるので、どんな困難が待ち受けているのかワクワクドキドキします♪

『ヒグマが闊歩する森の中で過ごすなんて鉄の心の持ち主ですね』なんて言われるけど、そんな丈夫な心ならドキドキなんてしないからきっとつまんないよねー☆

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護身用の刃物のみ持参で、あとは現地調達&現地作成したナイフと釣り針だけf:id:wanpaku-yaseiji:20200912152620j:imagef:id:wanpaku-yaseiji:20200912152716j:image

食糧なし、水なし、クマ鈴なし、クマスプレーなし…なんにもなし!

即DEATHっちゃったりして(笑)

ドキドキするぜぇ!!

スタートします☆

 

フクロナガサf:id:wanpaku-yaseiji:20200901161259j:image

【フクロナガサ】

今回のルサ縦断で護身用に携行する刃物ですf:id:wanpaku-yaseiji:20200901161350j:image

別名【マタギナガサ(叉鬼山刀)】

漢字にすると、なんだかすごい字です…

もしかしたら、あまり馴染みのない刃物かもしれませんね

この刃物の特長としては、刀身と柄の部分が一体となっていて、その柄が袋状(空洞)になっていること

そして、ここに長い木の棒を入れて固定すれば、槍としても使え、獣を刺し止めできるという大型の刃物です

マタギナガサは【マタギ】が最重要視する装備

枝を払うときの鉈、藪を切り払うジャングルマチェーテ、調理などの包丁代わり、獲物の解体、木を切り倒したり、薪を割ったりする斧としても、そして簡単な小屋をつくることも本物のマタギナガサならばこれ1本で行えます

しかしワンパク所有のフクロナガサは、大量生産の安物でナマクラ

あくまでも緊急時に『槍』として使うための護身用です

本物のフクロナガサ(マタギナガサ)は一撃で獣の頭を砕き落とすこともできるような代物

ワンパク所有のこの安物では、おそらくヒグマの厚い毛皮を突き破ることはできず、グニャリと刃が曲がるだけです

護身用の意味がないNE…

ちなみにマタギとは、厳しい掟と山岳信仰によって生まれた独自の狩猟文化を引き継ぐ狩人で、その卓抜した技術で獣を仕留め、しかも狩猟の技術だけでなく、冬場の山を生き抜くためのサバイバル技術や、仕留めた獣を山の恵みとして余すことなく活用する高度な解体技術を持ち合わせている究極のアウトドアマン

ワンパクが目指すサバイバリストの最高形態です

諸説ありますが、マタギは(のように強い)熊よりもまたさらに強いので『叉鬼(マタギ)』と呼ばれるとも…

すげぇ!!かっこいいYO☆

 

やっと縦断開始

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ルサ川下流は流れが穏やかで、水深が浅いので川の中をジャブジャブ歩きやすいですね

easy!easy!

魚を捕るエサを調達しながら上流に向かいます

川底の石をひっくり返すと…
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【カゲロウ】の幼虫がいましたf:id:wanpaku-yaseiji:20200909123929j:image

こちらは【トビケラ】の幼虫ですね

ちょうど繭を作る前です

『ざざむし』として食用にもされる昆虫なんですよ

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【カワゲラ】の幼虫もたくさんいました☆f:id:wanpaku-yaseiji:20200909211447j:image

Wao!!

トビケラの繭がたくさんです☆f:id:wanpaku-yaseiji:20200909225109j:image

こうやって小石を体に集めて繭を作り、蛹になります

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小石を外すと、中から蛹が出てきます

これも釣りエサにできます

しかも生きた繭のまま気軽に持ち運びできる携帯性も兼ね備えています

また、幼虫時代は『ざざむし』として食用にされるくらいだから、蛹に成長しても食べることはできます

蛹になったトビケラを食べるなんてアホな人はワンパクくらいしかいないでしょうが…

携帯用の食糧兼釣りエサとしてたくさん採取しておきます

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どんよりとした雲が周りの山々を呑み込んでいます

そして、このときにはすでに、このルサ縦断の計画にも暗雲が立ちこめ始めていましたf:id:wanpaku-yaseiji:20200910011031j:image

『この違和感はなんだろう…なにかがひっかかる…』の顔

…忘れ物したかな?

…大事なことだったかな?

なんだか全然思い当たらないなぁ

ま、考えても仕方ありません

そもそもこのルサ縦断はつい2時間ほど前に思いついただけのものなので、無いものがあって当然だし、計画なんて元々ありません

どんどんイッちゃうYO☆

イッ…イクぅー!!

 

ルサ川上流

先ほどのトビケラの蛹をモチャモチャ食べながらルサ川上流部に着きました(※マネしちゃダメ!川の生き物を生で食べるのは絶対にやめましょう)

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釣りエサ用に捕ったトビケラ全部食べちゃったので、違う釣りエサを調達しましょうか…

デブって、やっぱり食べ過ぎてしまうからデブなんですよね~

全然食べ足りないわぁ(笑)

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上の画像を見てどんな釣りエサを調達しようとしているか分かる人はいますかぁ??

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右岸の【イタドリ】と答えたあなた!

なかなかやりますねぇ☆

通称『イタドリムシ』と言われる【コウモリガ】や【アズキノメイガ】の幼虫が採取できます

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イタドリをこのように縦に割くと節の中にイタドリムシの幼虫がいるのですが…

しかーし!

残念っ!!

この8~10月の時期はもうすでに成虫となっているのでいませんよ

イタドリと答えたあなた!惜しい☆

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正解はまたトビケラ採取(笑)

しかも先ほどの画像の左岸には【シナノキ】があります

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このシナノキの繊維から釣り糸を作って、先ほどのエゾシカの骨の釣り針で釣りをしていきましょう

世界遺産知床ルサ縦断 前編【野営】 - East End Wilder

全国のサバイバル好きのみんなぁ…オラに…オラに力をぉぉーー!!!!

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記事が長くなってしまうので、釣り糸の作り方はまた今度別の記事で紹介しますf:id:wanpaku-yaseiji:20200911022948j:image

釣れたぁ!!

よくやったぞワンパクぅ!!

実は釣り糸作りに時間がかかったので、もうこのときすでに日が落ち、すっかり暗くなってしまいシャッタースピードが遅くて、釣った【オショロコマ】がうまく写せません

よし!!

晩飯ゲットォー…

 

あ…

 

先ほどの違和感が何だかやっと判りました

根本的なことです

うっかりしていました!

ここは国立公園内

そして今いる場所は【特別地域】で、おそらく(地図もGPSもないので)これから【特別保護地区】に入る手前の位置になる…

や、ヤッちまったぁ~!!

 

さぁ、ワンパクは一体何をヤッちまったのか!?

後編に続くぅ☆